ふちどり

後ろ見ながら前に進む、僕の日記。

わらうかえる


引っ越しをしたその日の夜、雨蛙の夢を見た。

つやつや光っていて、なめらかで、蛙というものはこんなにも美しい生き物だったか、と夢を見ながら僕は思った。

 

蛙は何かを呟いていた。

それを聞いてなるほど、と思ったけれど、目が覚めると何になるほどと思ったのかすっかり忘れてしまっていた。

蛙にしては何やら随分まともなことを言っていたような気がする。それから確か、笑っていた。気になる。思い出したい。思い出すまで目をつむったままでいようと思ったけれど、やはり思い出せなかった。まあ忘れてしまうくらいの言葉なのだし、さほど大事なことではなかろうよ、と自分をなだめて布団から出た。なんだか少し悔しい。

 

こうして、僕の新しい場所での生活が始まったのだった。